2019年度 海外研修プログラム
日 程 :9月8日(日)~14日(土)
研修先 :粤港澳大湾区(深圳、広州)
本校で実施する海外研修プログラムは、日本と経済相互依存関係にある東アジアのビジネススクールとの直接的な交流や特色ある経営を展開している現地企業の視察・訪問を通じて、国際ビジネス感覚の養成とともに、人的ネットワークを構築することを目的としている。今年度の海外研修は例年と同様に中華地域(粤港澳大湾区)における交流プログラムを設定し、深圳大学(深圳市)と中山大学嶺南(大学)学院ビジネススクール(広州市)においてそれぞれ特別講義の受講、EMBA経営者とのパネルディスカッションを実施し、現地企業の視察・交流を行った。
9月9日は深圳大学(深圳市)中国経済特区研究センター長兼一帯一路研究院長の陶一桃氏、副院長の劉毅氏らを表敬訪問した。午前中にBS特別講義として副院長の劉毅氏による「深圳の経済発展とイノベーション」と題した講義を受講し、午後は香港光大新鴻基投資基金の温子斌副総裁による「国際金融センター香港の資産管理の現状と展望」をテーマとした特別講義を受講し、世界から注目を集めている香港経済特徴について詳しく説明を受けた。
9月10日は音声言語技術に力を入れている思必馳信息科技有限会社を訪問し、ヒアリングと現場視察を行った。現場では思必馳の音声技術を導入したロボットを見て、音声技術のすごさを体験した。午後は華為技術有限会社本社を訪問し、同じくヒアリングと展示場視察を行った。通信分野の次世代技術5Gの実用化に力を入れていることを実感した。
9月11日午前は広州市にある広汽トヨタ自動車有限会社を訪問し、自動車の生産ラインを見学した。省エネや工場の職場環境をよくするため、色々な工夫をしているのを実感した。午後は香港新華集団(華南本部)を訪問し、IOT、福祉、農業などの分野について活発な交流を行った。その後、粤港澳大湾区企業家連盟を訪問した。
9月12日午前は、児童向けの教育ロボットメーカーである広州智伴科技を訪れ、教育ロボットの実演を通してAI技術を用いた新しい教育方法を体験した。また、創業者の王不凡氏による特別講義を受講し、AI分野の将来性と重要性を感じた。午後は、中山大学嶺南ビジネススクールを訪問し、「米中貿易摩擦下の日中企業ビジネス連携モデル」をテーマとした特別セミナーを共催した。EMBA企業家によるパネルディスカッションの形で交流を行い、日中文化・価値観の差異をどう乗り越え連携を進めるかについて意見交換を行った。
9月13日は、広州白雲山和記黄埔中薬有限会社を訪問し、漢方薬の新薬開発などに関するヒアリングと社内にある広州神農草堂中医薬博物館の見学を行った。その後、広州市内の嶺南建築芸術の宝である「陳家祠堂」を訪問し、中国の建築アートの醍醐味を存分に味わうことができた。
密なスケジュールをこなしていく中、現地の経済産業情勢、企業のビジネスモデルの極意と競争力に関する最新の情報・知識を得ることができ、現地経営者との交流イベントでは20数名の経営者や上級管理職が集まり、暖かい歓迎を受け、熱がこもった討論ができた。6グループに分かれた形で、個別の懇談を深めることもでき、ビジネスマッチング効果も得られたと認識している。