2024年度 海外研修プログラム
日程:9月8日(日)~14日(土)
9月8日(日)~14日(土)、中華ビジネス研究センター長 王効平がマネジメント研究科の海外研究履修生17名を引率し、日本と経済交流関係が密接なタイ王国を訪問した。タイ商工会議所大学(UTCC)国際ビジネススクールと外資系企業向け工業団地運営法人AMATA Corporationによる支援の下、2024年度海外研修事業を成功裡に実施した。
現地実務家、研究者提供の特別講義受講・討議発表、工業園区視察、企業見学訪問を含む全プログラムの実施経過を以下通りに整理する。
9月9日、 バンコク南東部工業集積地のチョンブリ県にあるAMATA Corporation産業パーク管理本部を訪問し、執行役員 Sudo Osamu氏から「タイ王国の外資政策と日系企業集積の実情と経営課題」、中華地域担当役員 Xu Gen Luo氏から「中華系企業による直接投資、日系企業との相互連携とその評価」の特別講義を受講した。その後、工業園区全体の分布をバス視察した上、大手部品メーカー2社、日系自動車部品メーカーVUTEQ Thai Co.,LTD.とダイキン工業エアコン向け中国系部品メーカーDunAn Metals(Thailand)Co.,LTD.を見学した。
9月10日、タイ商工会議所大学(UTCC)のバンコクキャンパスにおいて、プログラムを実施した。大学主催の歓迎式では、副学長(国際ビジネススクール所管) Sasirin Sayasonti氏と国際交流室長 Parichart Thammajinda氏から歓迎挨拶とカリキュラム紹介を受けた後、“Business Model Canvas for ESG and High-performance Organization” (副学長 Sasirin Sayasonti氏)と“ESG Trend in Thailand and Evaluation ”(講師 Deeprom Devahastin氏)と題する特別講義を受講した。講義後、3グループに分かれて総合討論を行い、ビジネスモデル・プレゼンテーションのセッションで成果発表を行った。キャンパスツアーでは、ビジネススクール専用棟のレクレーションスペースや株式取引体験目的の模擬ディーリングルームを見学し、刺激的で緊張感に満ちた1日を過ごした。
その後の3日間は同大学のコーディネートによる企業訪問や企業から提供された講義を受講した。9月11日、日タイ合弁・経営現地化の成功モデルAjinomoto Co.,(Thailand) LTD.、琉球ガラスとの技術交流を進めてきた老舗ガラスメーカーEastern Glass Manufacturer Co.,LTD.を訪問した。9月12日、午前はタイの主要商業銀行KASIKORN BANK本店にて国際本部主管Wichai Choi氏から“Thai Investment Market Prospectives: Challenges vs Opportunities”と題する特別講義を受講し、日本担当スタッフ複数名が加わった討議に参加した。午後は、2018年創業、タイ最大の物流企業に急成長したFlash Groupの本部を訪問し、共同創業者の人事担当役員 Wanlop Singharat氏から当社の事業戦略、ビジネスモデルに関するプレゼンテーションを受けた。
最終日9月13日、午前はマレーシア生まれのDIY チェーン現地法人MR.D.I.Y HOLDING(Thailand)を訪問し、上級副社長Ms.Vivian Sun氏、副社長 Arnupharp Kongmalai氏から、タイ初店舗開設の2016年から2024年9月現在計836店に展開できたマーケティング戦略の秘訣について教示を受けた。午後はタイCP財閥との戦略的提携による系列ロータスモール出店の実店舗を見学した。
初めてのASEAN主要国向けの現地海外研修で、タイは日本とも、過去訪問先の中華地域とも言語、時間観念が異なること、1年半前に軍政から民政に戻ったとはいえ、出発直前の首相交代もあり、不安感を抱いていたが、両支援機構、各訪問先のホスピタリティと参加者の協力に助けられ、プログラムを成功裡に遂行できた。成長アジアの活力が満喫できた1週間であった。
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