中国清華大学大学院工程管理研究科医養交流訪問団ご来訪

北九州市立大学
中華ビジネス研究センター

 

中国清華大学大学院工程管理研究科医養交流訪問団ご来訪

                  

 7月5日(水)から同月8日(土)にかけて、中国清華大学大学院工程管理研究科医養交流訪問団ご一行を受け入れ、本市医療福祉介護領域の「北九州モデル」の学習、複数の介護施設の視察訪問のほか、環境首都として国際的に高い評価を受けてきたエコタウン等環境施設、日本の近現代産業の発展を牽引してきた日本製鐵グループ、産業用ロボットメーカー・株式会社安川電機の生産ラインの視察訪問を含む研修交流プログラムを成功裡に遂行した。

 清華大学は1911年に創設された「清華学堂」を前身とする中国理系トップ大学でありアジア大学上位100校首位大学(Times Higher Educationランキング)として広く知られている。2012年に工学系上級管理人材の育成を目的とする大学院工程管理修士課程が新設され、2020年には同課程のカリキュラムに医養(医療保健介護管理)科目群が新たに加えられた。その目的は、医療保健業界の専門管理職ならびに関連産業の中堅スタッフを対象に医療保健介護と理工学に跨がる学際的なカリキュラムを提供することによって医療保健介護分野向けに技術的な専門性と普遍的管理能力を持つリーダー人材の育成にある。

 同研究科修士課程教育センター副センター長の于明先生が医養科目群の新設に備えて2017年に本センターにヒアリングのため来訪し、先進介護システムのトップランナーである北九州地域への来訪交流支援の打診を受けた。翌年9月には本学大学院マネジメント研究科の海外研修プログラムにおいて台湾高雄市の国立中山大学管理学院と中国深圳市の清華大学大学院深圳キャンパスを受け皿に実施し、深圳では清華大学本校工程管理研究科長・張偉先生による講義提供と現地視察先企業の紹介などの支援を頂いた。

 中国では社会保障領域の諸課題、中でも加速する高齢化に新型コロナウイルスの流行が追い討ちをかけ、地域コミュニティにおける医療保健介護システム間連携の弱さなどの課題が露呈した。清華大学訪問団一行は北九州の保健福祉特に介護領域における取り組みの成功に強い関心を寄せ、本市保健福祉局紹介の「北九州モデル」とその導入の現場(福祉施設)の取り組みを熱心に学んだ(北九州モデルの特色は、介護職員の負担軽減,介護の質の向上, 高年齢者等の新たな雇用機会の拡大を目指す、介護ロボット等テクノロジーを活用した業務改善手法の開発、産学官民の連携による先進的介護の成功モデルの創出、普及にある)。さらに日本の介護保険制度の仕組みと介護サービスの評価については、一般財団法人福祉サービス評価機構からの特別講義を受講した後、訪問看護・介護、通所介護、居宅介護支援など高齢者の自立支援を特色とする、地域コミュニティに溶け込むユニークな企業の介護現場をつぶさに視察した。

北九州市先進介護システム推進室による北九州介護モデルの紹介

SEO財団奥住文明代表と奥住浩代理事による日本の介護保険制度とサービス評価スキームの紹介

先進介護システム推進室星之内正毅室長と訪問団引率者の于明先生

 

 

(株)ケアリング北九州支部の現場視察

(株)安川電機見学訪問

社会福祉法人「無何有の郷」の介護現場視察(7/5 NHKによる報道)


日鉄八幡製鉄工場見学

北九州市立大学訪問、柳井雅人学長による歓迎挨拶

北九州市立大学キャンパス内での記念撮影